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遊び心あふれる大人の限定タイムピース

 

歴代の時計職人は熟練した技を競いながら、機械細工によってエロティックなシーンを再現し、官能の世界を楽しむ遊び心をもっていた。ただし、これらの複雑かつ精巧なタイムピースは道徳、宗教、政治権威におけるモラルに反するため、スポットライトを浴びることはなかった。

絵画や小説など、禁断とされたものすべてがそうであるように禁止、没収された後も、この精巧なタイムピースは貴族たちを夢中にさせ、一部のコンプリケーションモデルに隠された秘密の機械細工として、今日まで受け継がれてきた。このようにエロティック時計は、時計製造史の裏側に刻まれてきたのである。

「RM 69 トゥールビヨン エロティック」も内なる欲望、快楽を表現した遊び心あふれるリシャール・ミルの最新モデルだ。ただし、ゼンマイで動く男女の姿はなく、歴代のタイムピースが表現したエロチシズムとはまったく趣が異なる。このモデルの最大の特徴は、グレード5チタン製の3つのローラーが回転することでランダムな言葉を作りだす、最新コンプリケーション「オラクル」を搭載していること。

10時位置にあるプッシュボタンを押すと「オラクル」が作動し、文字盤上に「I want to caress you madly(狂おしいほどキミを愛撫したい)」、「Let me kiss you tonight(今夜、キミの唇を奪うよ)」といった、愛とエロチシズム溢れる言葉が現れ、情熱、官能、そしてセックスを明確に表現するのだ。さらに8時位置のプッシュボタンを押すと、時針と分針が収納され、ローラーの動きが鮮明に見えるようになり、文字盤の変化をじっくりと堪能することができる、手を離せば、針は自動的に元の位置に戻るという機構を備えているのだ。